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断熱について(続) 『徒然なるままに』

住宅の断熱性能について以前、先進国、特に南北に長く気温差の大きいカリフォルニア州と比べても日本の住宅断熱基準は緩いということをお伝えしました。なぜでしょう。私なりに考えてみました。

カリフォルニアは気温差があってもカラッとしていて体感的に日本ほど温度差を感じにくいのかもしれません。(筆者の想像です)それよりも、高度経済成長期から急速に都市部の人口増加が続き、性能より量を優先するため政府の基準が甘かったとか、人口が集中する東名阪はイギリスやドイツに比べて温暖気候だから、合わせる必要がないと考えてきたことが大きな理由と考えられます。(ですからイタリアは日本のように断熱基準が階段状になっていたのでしょう)

 

そんな理由に加えてもう一つ。

みなさんは国語(古文)で、兼好法師の「徒然草」について勉強させられましたよね。書き出し部分を暗記した人も多いのでは。

 

つれづれなるまゝに、日ぐらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ

 

その第五十五段もテストに出たような有名な一節です。

 

《原文》
家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き比(ころ)、わろき住居(すまひ)は堪(た)へがたき事なり。
深き水は涼しげなし。浅くて流れたる、遙(はるか)に涼し。
こまかなる物を見るに、遣戸(やりど)は蔀(しとみ)の間(ま)よりも明し。
天井の高きは、冬寒く、燈(ともしび)暗し。造作(ぞうさく)は、用なき所を作りたる、見るも面白く、萬(よろづ)の用にも立ちてよしとぞ、人の定め合ひ侍(はべ)りし。

兼好法師(Wikipediaより。パブリックドメイン画像)

《現代文解釈》
家を作るなら夏を第一に考えるのが良い。冬はどこでも住める。暑い時期に悪い住居はがまんできないでしょ。
(庭に池や川を引くなら)水深は深くしても涼しく感じない。浅く流れが良いほうがいいんだよ。
細かい作業をするのに、開き戸のほうが上げ戸より明るくていいよ。
天井を高くすると、冬寒くなっちゃって照明も暗くなるね。
建築するときに、必要と思わなくても作っておくと見た目に映えるし、いろんなことに役立つからいいって、みんな言ってます。

 

鎌倉時代の京都の気候が今とどれほど違うか分かりませんが、電気もなければエアコンもない。ガス、灯油などの暖房手段ももちろんない。ダウンも羽毛布団もない。冷暖房どころが、照明もあったもんじゃない。そんなすべての状況が現代と全く違うにも関わらず、私たちは知らず知らずのうちに古文の授業で「夏をむねとすべし」と刷り込まれて点数を取ってきました。

罪な人です、兼好先生。もう現代には通用しませんから。


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