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農薬を使わないシロアリ予防のススメ
こんにちは。
新年度が始まりましたね。新たに活動を始めるのは人だけではありません。
シロアリの活動時期にも入ってきました。
4月~6月と、9月~11月というのは特に活動が活発になります。
中でも特に毎年5月のゴールデンウィークになると、「羽アリを見た」という声が聞こえてきます。
ちなみにシロアリには「働きアリ」「兵隊アリ」「ニンフ」の三種類がいます。
その中の「ニンフ」という白アリが、春になると羽を生やし、「羽アリ」になり、パートナーを探すために飛び立ちます。
そこで、パートナーが見つかると、羽を落とし土に潜り、巣をつくって「王・女王アリ」となります。
シロアリの羽アリと
クロアリの羽アリは違います。
クロアリの羽アリは住宅に被害を及ぼしませんが
シロアリの羽アリは要注意です。
羽アリを家の中でみかけたら、かなり高い確率で床下にシロアリが潜んでいます。
羽アリは様々な場所に出てきますが、多いのは「洗面室」「浴室」「玄関まわり」です。
シロアリは湿気のあるジメジメしたところを好むので、被害が多いところは水廻りです。
浴室出入り口の枠などボロボロになっていないかチェックしてみてください。
指で押して木が「スカスカ」していたらシロアリ被害の場合が多いです。
お住まいの洗面室や台所に床下点検口がある場合は、懐中電灯をもって床下を覗いて、
蟻道(ぎどう)があるかどうかを見てみましょう。
シロアリは風を嫌う為、木の内部に到達するまでに蟻道という土のトンネルをつくって侵入します。
この蟻道がある場合、シロアリがいる可能性が非常に高いので、速やかに専門家にご相談ください。
建物の外にも注意が必要です。家屋の周りの土の上に木材をに地面に直置きしてたところ、近くの植栽にあげていた水が溜まり、風通しが悪いことも重なり、シロアリを呼び寄せてしまった結果、建物まで被害にあった例もあります。
日陰や水たまりを作ってシロアリのエサになるようなものは、建物の近くに置かず、シロアリを家に近づけないように予防しましょう。
まとめると、シロアリが寄ってくる要素は
- 風通しの悪い所(空気)
- 湿気のあるジメジメした暗い所(湿度)
- 栄養となる木がある(食物)
対策として、
- なるべく家屋の周りにエサとなる材木や朽木をおかない
- 植栽に水をあげる際は家の基礎までなるべく水がいかないよう注意する
- 出入り口の枠や床下を覗き蟻道がないかをチェックする
豊和住建ではシロアリを防ぐ「防蟻剤」として「ホウ酸」という天然鉱物を削り、水に溶かしたものを使用しております。
現在日本市場に出回っているシロアリ駆除剤・防蟻剤の多くは、殺虫剤(農薬)です。
農薬が少なからず人体や環境に悪影響を与えることは皆様もよくご存じかと思います。
以前(昭和の時代)は、シロアリ駆除には10年保証がついていました。10年の保証がつけられるぐらいの強力な駆除剤(農薬)を使っていたからです。
当然、人体にも毒性が強く、「目まい」「吐き気」などの症状を出す人が多く、平成に入ってからはそれまでの「有機塩素系」や「有機リン系」の農薬から
「ピレスロイド系」や「ネオニコチノイド系」という農薬に変わりました。
発売当初は「害虫には効いて、人には無害」といううたい文句で一気に市場に広がりましたが、結局これら「ピレスロイド系」「ネオニコチノイド系」も以前の農薬と同じで、多くの方が「目まい」「吐き気」の症状の被害を訴えています。新しい農薬も簡単に言えば
「神経毒」だからです。
特にネオニコチノイド系は多くの農作物・殺虫剤等につかわれていて、日本でも今は「無人ヘリ」による農薬散布が増えていて、小学校や幼稚園での被害がでて新聞にも取り上げられ問題になりました。
また、この農薬によってミツバチにも影響が出ており、農薬で神経をやられ、巣に戻れずに、倒れています。北半球のミツバチは4分の1に減ったと言われています。
ミツバチは農作物を実らせる受粉の手伝いをしているので、ミツバチが減るとうことは食物が減るということになります。
これらの事象は世界中で問題となっており、ヨーロッパでは5年ほど前から「ネオニコチノイド系」の農薬使用を禁止しております。
日本はどうかというと、逆に5年ほど前から規制緩和されたため、ネオニコチノイド系の農薬がそれまでより多く使われ出しました。
ネオニコチノイドの残留基準値というのがあって、「PPM」という数値で表します。
例えばブドウはヨーロッパでは「0.01」PPMに対し、日本は「5」PPM。500倍です!
イチゴも同じ数値です。お茶はヨーロッパでは「0.1」PPMに対し、なんと日本は「50」PPMです!これも500倍です! 日本の基準値がいかに緩いものであることがわかります。日本の常識が世界では非常識であることが多々あります。
それは家づくりの考え方に対しても同じです。この話をすると長くなるのでまた次の機会にしますが、利権がからむ事が多くあるように感じます。
駆除剤の話に戻りますが、このように駆除・防蟻剤は神経毒の農薬が使われているのが現状です。
日本ではほぼ、90%がこの農薬系のシロアリ防蟻剤を使用しています。
一方、世界に目を向けると、これが逆転しています。
シロアリの防蟻剤として「ホウ酸」が使われている割合は、アメリカで80%(ハワイでは100%義務化されている)ヨーロッパでは90%です。
また、農薬系の駆除剤・防蟻剤は徐々に揮発していき、5年経つと効果がなくなり、5年毎に再施工が必要です。
農薬を床下に噴霧する際は上の写真のように、防塵マスクをし、肌に触れないよう夏でもこの格好で床下にもぐります。
逆にホウ酸を噴霧する際はマスクなしで、半袖で噴霧可能です。
さらに人工物である農薬と違って、「ホウ酸」は天然鉱物なので揮発せずにとどまります。
一度施工してしまえば、再施工は必要ありません。
家を建てる時に、「ホウ酸」で木材に防蟻剤を塗布すれば、その後は防蟻剤の施工をする必要がないのです。
ただ、水に流されるという弱点があるので、床下浸水などあった場合は
再施工が必要です。
そして、「ホウ酸」は人やペットなど哺乳類にはほぼ無害(塩と同程度)
逆に腎臓をもたない生物「ゴキブリ」や「シロアリ(シロアリはゴキブリの仲間でアリの仲間ではありません)」は分解出来ないので死んでしまいます。
こんな良いことばかりの「ホウ酸」ですが注意点もあります。
「ホウ酸」は基本的に「防蟻剤」なので
シロアリが既に床下にいる場合は、まずは農薬系の駆除剤でシロアリを退治しなければなりません。シロアリがいない事を専門家にしっかりと確認してもらった後にこの「ホウ酸」を使った防蟻剤を検討してください。
豊和住建ではこのホウ酸防蟻剤「商品名:エコボロン」を新築で標準仕様にさせていただいております。
農薬系と違って、人体に無害なうえに、再施工不要という優れものだからです。
「エコボロン」にご興味やご質問がお有りの方はどうぞお気軽にお声かけください。
床下の点検も無料でさせていただいております。
木造住宅の劣化原因の1位が「腐朽菌」といってキノコの仲間ですが、暗く湿ったところに繁殖しやすいです。
2位がシロアリです。
阪神大震災では倒壊した建物の9割に腐朽菌とシロアリの被害がありました。
「ホウ酸」はこの腐朽菌とシロアリのどちらも予防できます。
そして「エコボロン」は日本木材保存協会の認定も取得しています。